カンジダ菌と菌交代症について
カンジダ菌(Candida albicans )は、私たちの体内に自然に存在している真菌の一種です。
通常は無害ですが、免疫力が低下したり、抗生物質の長期間使用によって体内のバランスが崩れると、カンジダ菌が異常に増殖し感染症を引き起こすことがあります。この状態をカンジダ症と呼び、口の中や腸、膣などに炎症やかゆみを引き起こします。
特に、抗生物質の使用後にカンジダ症が発生しやすくなります。抗生物質は細菌を殺す目的で使用されますが、体に有益な善玉菌まで殺してしまうことがあるため、体内のバランスが崩れやすくなります。このような状況でカンジダ菌が増えやすくなり、感染症が引き起こされる場合を「菌交代症」として呼びます。健康なバランスを維持するためには、抗生物質の使用後も細菌バランスを回復させることが重要です
枯草菌へ期待
枯草菌(Bacillus subtilis )のカンジダ菌に対する効果40 年以上の研究により、枯草菌(Bacillus subtilis )は、カンジダ菌の増殖を抑えることが分かってきました。ここでは、その具体的な効果をいくつかご紹介します。
1. 抗真菌作用
枯草菌は、カンジダ菌に対して強い抗菌作用を持つことが知られています。枯草菌が作り出す特定の物質は、カンジダ菌の細胞膜を破壊し、その増殖を抑えます。特に、従来の抗真菌薬に比べて強力な効果を持つ場合もあるため、カンジダ菌感染症の新しい治療法として注目されています。
2. バイオフィルム形成の抑制
カンジダ菌は、抗菌薬の効果を弱めるために「バイオフィルム」という粘着性の膜を作ります。しかし、枯草菌はこのバイオフィルムの形成を効果的に抑制することが確認されています。バイオフィルムの形成が抑えられると、抗真菌薬の効果が高まり、治療がより効率的になります。
3. 免疫力のサポート
枯草菌は、免疫システムを強化する作用もあります。私たちの体内に取り込まれた枯草菌は、免疫細胞を活性化し、炎症を抑えることで感染から体を守る役割を果たします。このようにして、カンジダ菌に感染した場合でも、体がより効率的に病原菌と戦うことができるのです。
4. 実験結果
昆虫を使った実験では、枯草菌を使用した際、カンジダ菌に感染した昆虫の生存率が大幅に向上することが確認されています。この研究は、枯草菌が免疫システムを活性化し、感染から保護する効果があることを示しています。
まとめ
カンジダ菌による感染症は、免疫力の低下や抗生物質の長期使用後に発生しやすいですが、枯草菌(Bacillus subtilis )はその治療において有望な選択肢です。枯草菌は、カンジダ菌の増殖を抑えるだけでなく、バイオフィルム形成を阻害し、免疫力を高めることで感染症の予防や治療に貢献します。カンジダ菌感染症にお悩みの方や予防したい方は、医療専門家と相談の上、枯草菌の利用を検討することが推奨されます。
参考文献
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• SHIRAKI Shuya ., et al. (2020). Evaluating denture base resin containing Bacillus
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effects, durability of effects, mechanical strength, and color. 日本口腔保健学雑誌 第 10
巻 第 1 号:17-24
監修者情報
監修者 : 中村行雄
役職 : 獣医学博士
所属 : 株式会社 AHC
プロフィール :
生菌剤の研究開発における専門的な経験から専門知識を生かし、生菌剤の応用におけ
る技術指導やコンサルティングに従事。
枯草菌含有食品1ヶ月分11,664円(税込)
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