漢方小説第9話『“漢方家”ってどんなひと?』 「こつめ、ちょっとこっち来て手ぇ貸して。」店の奥で、おばあちゃんが漢方棚の引き出しを一つずつ開けながら、何かを探していた。「今日はな、昔のお客さんが久しぶりに来はるんよ。ちょっと特別な調合や。」ここは、大阪の下町にある小さな薬店──『漢方の... 2025.07.13漢方小説